039:無意識
ねーなんかさ、桜の花びらが地面に落ちる前にとれたら良いことあるってジンクスなかったっけ、あ、いいことじゃなくて願い事が叶う、かな
頭上の桜を仰いだまま彼女はそう言って、
雪のように降って来る花びらを掴まえようとあちこち歩き回った。
危ないから足下をちゃんと見ろと言っても聞きやしない。
もうちょっとでとれる!と両手を構えて躍起になっている。
案の上5秒後くらいに段差に気付かずよろめいた。
予想していたのですぐに支えられたが、全く危なっかしい。
やっぱりこけたやろと窘めると彼女はごめんと素直に謝った。
しかしすぐ後にでもとれたよと手のひらを広げる。これは反省してないな。
侑士もやりなよ結構はまるよ〜と彼女はまたもや桜を仰いでフラフラと。
ああせやから危ないって言うてるのに!