055:イルミネーション
手を繋ぐだけで満足だなんてとても思えない。
そのすべてを自分のものにしたかった。
ふとした時に柔らかく微笑む、口をとがらせて拗ねる。
そのまるで子供のようにちいさな手のひらさえ。
砕いてこの腕のなかに、総て。
頭をかかえたくなる感情に狂いそうだ。
何も知らずに自分の手をひいてはしゃぐ彼女がただいとしくて。