066:欲求不満




真剣な目で見つめられてひどく驚いた。

けれどそらせない、黒い眼差しはとても強くて。
、と。唇が紡ぐ。


「…な、に」
「もうあかん。…

肩にその手が触れた。
思わず身体が震える、でも眼差しでつかまっているから逃げ出せない。

「なぁ、…ええやろ?」
「侑士」
「もう一か月は経った筈や」
「ちょっと、待って」
「もう待てへん!」
「やッ、…いやあッ!」



だって。…だってッ!


「いい加減俺にも4thやらせろやッ!」
「嫌ッ、いやいやいやッ!」
「何言うとんねん発売からこの一か月ずーっとお前ひとりコントローラー握っとったくせに!」
「だってまだやりたいんだもんッ!」
「全クリしたやろ!」
「でもまだ全然コンプしてないじゃん!」
「せやから俺がやったるて」
「自分でしたいの!ていうかコントローラー手放したら死ぬ!」
「ええッ!?ホンマかいな!ってそんな訳ないやろ、ええから寄越せーッ!」
「うわぁん、馬鹿ーッ」



…とまあこの様に。

わたしたちみたいなゲーマーには“コントローラーを一か月以上握らずにいると発狂する”という特性があります。
みなさまお気をつけくださいませ。

(ちなみにこの戦いは私の泣き落としにより二時間交替でやるという結果に落ちつきました)
(持つべきものは弱い彼氏と演技力ですね)