073:寝起き
「〜」
「…んー」
「ほら、起きな。遅刻するで」
「…うん…」
「ちゅーするで〜」
「キモイから止めて」
「………。」
「…でも眠い〜」
半分眠ったまま、ベッドの端に腰掛ける彼の方に寝返りをうった。
彼が前髪を撫ぜるのが気持ち良くて、もっと眠くなってしまう。
「さぁ」
「うん…」
「寝起きの声とかその無防備具合とかめっちゃエロいな」
「………。」
朝からなにを言うんだこの男は。
あたしは閉口してむくりと体を起こした。変な気を起こされちゃ困る。
「やっと起きたな」
眠気を振り払って起きたあたしに彼が笑いかける。
あ、そういうこと。
あたしを起こすための作戦かぁ。
そう呟くといや、本気やけどと彼が小さく小さく答えた。
……今度から、朝はちゃんと起きよう。
そう心に刻んださりげない朝でした。